ニュース・レポート
2024.02.06
経済関連出版

極めて重要な年となる2024年

2024, a pivotal year

多事多難、不確実.....始まったばかりの今年を表現するには事欠かない。そして やや波乱に満ちた 2023 年だったが、経済面では最終的に想定以上に良い結果となっ た。地政学的緊張が国際的に高まる中、悪化の一途をたどる敵対関係と戦略的対立を背景に、世界中で予定されている大統領選挙や議会選挙が今年に大きく影響を 与えることになるだろう。 マクロ経済の方程式は明らかに (地理的) 政治バランスの派生となっている。その結果、私たちのシナリオは、世界経済のソフトランディング (2023年の+2.6%から +2.2%) が長期化するというものである。金融市場はディスインフレが起こり得るとまだ確信しているが、私たちは、それはあまりにも無頓着すぎるという見解だ。紅海での ストライキによって表面化したバリューチェーンの混乱や、中東紛争の拡大リスクの高まりに言及するまでもなく、現時点ではインフレは落ち着いたという保証はない。 世界経済の減速が続いているものの、長期的にも短期的にも減速しているとは言い切れない。ほとんどの先進金融地域でコアインフレ率が依然として中央銀行の目標 の2倍となっている中、2024年の課題は、18カ月以上にわたって行われている金融引き締めが、インフレ率を 2%に戻す 「ラストワンマイル」 に十分かどうかを見極める ことになるだろう。

 

大きな出来事が起こらない限り、ここ15年間で慣れ親しんできた金利環境は、もはや過去のものとなるだろう。借り換え対象となる債務は徐々に増加するものの、金融 政策の軸足が債権の軸足にはならず、過去1年で見られた貸倒れ債権の増加傾向が続くと予測している。この状況は、これまでは低水準であった貸倒れ債権、底堅い 労働市場、家計の貯蓄減少を組み合わせてできる好循環が、貸倒れ債権の増加、失業の増加、賃金の著しい減速、そして家計貯蓄の増加を組み合わせた悪循環に 取って代わられるということである。これは最終的には、インフレ率の低下にもかかわらず、需要にマイナスの影響を及ぼすことになる。

 

今回のカントリー・セクター別リスク評価では、13 のカントリーリスク評価 (12 件の上方修正と 1 件の下方修正) と 22 のセクターリスク評価 (17 件の上方修正と 5 件の 下方修正) を修正した。これは、非常に不安定で不確実な環境の中で、脆弱ではあるが見通しが大幅に改善したことを反映している。

この出版物をダウンロード : 極めて重要な年となる2024年 (16.92 MB)

お問い合わせ


Japan

コファスジャパン信用保険会社
マーケティング&コミュニケーションズ
 小川 のりこ
 
T. +81 3 5402 6152 
noriko.ogawa@coface.com

トップ
  • 日本語
  • English