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2018.03.16
カントリーリスク&経済レポート

中国と日本の地域経済上の野心は驚くほど似ている

中国と日本の地域経済上の野心は驚くほど似ている

コファスによれば、中国と日本はアジア太平洋地域において、貿易と投資のライバルになりつつある。「巨人同士の衝突:中国の台頭によって日本との競争が激化」と題されたコファスの報告書は、投資では依然として日本がリードを保っているが、中国は引き続き「貿易の王座」にある。しかしながら、中国による投資はいずれ、同地域内での日本の企業利益にとって脅威となるかもしれない。

 

貿易及び投資:激しくなっていく日本と中国との競争

日本と中国は、アジアからのコモディティの純輸入国であるだけでなく、機械や電子機器の部品の主要輸入国でもあり、これらの部品を加工し高付加価値商品を輸出している。これは、いずれの国も特に電子機器関連のグローバル・バリュー・チェーンにおいて重要な役割を担っているという理由からである。この両国のアジアにおける輸出の上位3品目までがそっくり同じである事も驚くにはあたらないだろう。すなわち、電化製品及び機器、鉄鋼製品、そして機械設備である。中国は、一足飛びにグローバル・バリュー・チェーンでの重要な地位を占めるに至ったが、今後もこのプロセスは続くものと思われる。この二カ国の生産構造はますます似通ってきているので、なんらかの形で競争を引き起こさずにはいられない。

 

中国が掲げる一帯一路構想は、インフラなどに何十億ドル相当の投資を約束したものである。これが、アジアの政策決定者の間で期待を高める役割を果たした。それでもなお、中国のアウトバウンドの海外直接投資(ODI)は、2017年には29.4%減少して1200億米ドルとなった。海外での投資が縮小するのは2009年以来となる。海外から中国への直接投資(FDI)は7.9%増加して1350億米ドルとなった。つまり、中国は2017年にはFDIの純受益国に戻ったということである。

 

「一帯一路」のプロジェクトで影が薄くなってる様に見える日本企業であるが、実際にアジアの経済的見通しに重要な影響を与え続けてきた。日本からの海外での投資額は増え続け、中国を追い抜いている。コファスの分析は、いくつかの理由から、日本は今後もしばらくはアジア太平洋地域の活力の源であり続けるだろうというものだ。成熟した豊かな経済の日本は、中国よりはるか以前から海外での投資を始めており、これによって地域内での存在感を高めるにあたって有利なスタートを切っていた。最近では、生産コストの増加によって東南アジアの比較的安価な労働力へのシフトが起きており、日本企業の勢いと影響力はさらに加速している。 

日本企業の利害への脅威となり得るもの

しかし、日本は投資の先発者としての優位性があるが、コファスはそれでも両国の投資の様相は極めてよく似ている為、日本企業の将来には暗雲が立ち込めかねないと考える。中国による投資は鉱物資源から、製造やサービスなどのセクターへと移りつつあるが、これらは日本が伝統的に強い役割を担っていたセクターである。鉱業セクターは2006年から2016年までの間に4位から13位にまで順位を下げた一方、製造セクターは5位から2位まで上昇した。日本は依然として製造業では主要な役割を果たしているが、そのシェアは2006年には全ODIの69%を占めていたものが、2016年には35%にまで縮小している。これは、アジア太平洋地域における中国の野心が拡大するのと足並みを揃えるように、日本が高付加価値サービスセクターとICTセクターへと再び焦点を向け直しているからである。

 

競争はダイナミズムを意味し、アジアに二つの活力源が存在することは、地域内の企業にとって新たなビジネスチャンスを生むことに繋がるだろう。ただし、これは特にこれ以上は投資に力を入れることができない日本企業にとっては、さらに不安定な状況を生む結果にも繋がりかねない。

 

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