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2016.03.02
カントリーリスク&経済レポート

ドイツ輸出部門のリスクが大幅に上昇

ドイツ輸出部門のリスクが大幅に上昇

ドイツ企業が直面する輸出リスクの増大が、成長パフォーマンスを阻害しつつある。ドイツは新興市場諸国・開発途上国グループ(EM)と貿易上のつながりが強いため、これら諸国のあいだでの構造的・周期的な弱さによる影響を非常に受けやすい。コファスの地域エコノミスト(北欧地域担当)であるDr. Mario Jungは、「こうした外部からの影響が、今のところネガティブに作用しています。EMに対する輸出の成長は鈍化しており、先進諸国からの需要に比べて大幅に弱くなっています」と説明する。

外的リスクの増大に直面するドイツ経済

2016年、ドイツの輸出部門は、恐らく2015年の報告と同じようなトレンドを示すだろう。先進諸国への輸出成長は堅実なものになるはずだが、EM向け製品に関する輸出リスクは大幅に上昇している。政治紛争及び軍事紛争、テロ攻撃、多くのEMにおける構造的課題、さらには中国のGDP成長の鈍化といったグローバルなリスクの複合が、ドイツ製品に対する外部需要に引き続き重くのしかかっている。こうした外部需要に対する下降圧力は、いっそう鮮明になってくる可能性もある。

 

地域別に見ると、ドイツの輸出企業が引き続き最も楽観的に捉えているのは、先進諸国との今後のビジネスである。彼らにとって今年最も展望が暗いのは、中南米、東欧、ロシア、トルコ及び中国である。部門別に見ると、ドイツの主要産業の一部は、EMに由来するリスクに対して特に脆弱である。コファスでは、最も大きなリスクが見られるのは自動車部門及び機械エンジニアリング部門、そして電気設備部門であると評価している。また、景気循環の影響を受けやすい化学産業でも、EM由来のリスクがさらに顕在化しつつある。

 

 

ドイツの輸出総額のうち約29%はEM向けである。これらの輸出のうち、5分の1以上は中国に向けて出荷され、ドイツからの輸出全体の6%に相当する。この比率からも分かるように、ドイツは他のユーロ圏諸国に比べ、EMに由来する外的なリスクに対するエクスポージャーが高い。平均すると、ユーロ圏からの輸出に占めるEMのシェアは26%前後である。

 

「輸出志向の企業にとって、世界的な石油価格が改めて下落していることは懸念の的です。というのも、グローバルな総需要が弱まることを意味するからです。さらに、多くの新興市場諸国では成長見通しが依然として低迷しています。中国の『軟着陸』シナリオもドイツの輸出産業にとっては悪影響を与えています」とDr. Mario Jungは言う。

近年変化を見せているドイツ経済の成長モデル

2000年代の大半を通じて、内需(特に民間消費)は低迷・伸び悩みの状態だったが、現在では最も重要な成長要因となっている。対照的に、過去にはドイツの経済発展にとって非常に重要だった純輸出は、2015年の成長パフォーマンスを見る限り、中立的に近いものになっている。さらに今年は、輸出の伸びが鈍化する一方で、輸入は引き続き順調に伸びるため、純輸出という点ではGDP成長を抑える可能性が高い。とはいえ、しっかりした内需のおかげで、ドイツの今年のGDP成長率は1.7%になるとコファスでは予測している。

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