金利上昇と商品価格高騰、世界的な労働力不足......建設セクターはあらゆる面で危機にさらされているのだろうか?建設部門は、今年も続くと思われる多くの困難に直面している。しかし、特にエネルギー転換に伴うニーズの高まりのおかげで、成長のチャンスはたくさんある。
住宅・商業用不動産:危機の深刻化
金利上昇、商品価格、労働市場の変化、信用供与の制限などの影響を受け、 建設・不動産業界は、住宅・商業部門ともに、激しい経済的緊張の時期を迎えている。
こうした問題は、多角化する建設セクターにも影響を及ぼし、業績に具体的な影響を及ぼしている。建設価格と地価の上昇が投資価格を押し上げ、金利上昇が商業不動産会社の信用力を低下させている。
「GSEでは、商業施設プロジェクトが平均40%減少しています。と、グローバル・ソリューションズ&エンジニアリング・グループ(GSE)のローランド・ポール会長は指摘する。GSEは、ターンキー・ソリューション(設計、建設、増築、改築、フィットアウト)による商業施設プロジェクト(工場、事業所、物流センターなど)を専門とする世界的な請負業者である。
エネルギー転換:建築専門家にとってのチャンス
欧州と米国における数々の景気刺激策は、エネルギー転換への投資が現在高水準にあり、具体的な機会や重要な成長ドライバーを生み出す可能性があることを示している。
現在では、建設よりもリノベーションがトレンドになっている。
アブー・ダンベル(建設業界・保証ボンド・リスク引受部長)
大都市に限らず、いくつかの国ですでに進行している再工業化プロセスも同様である。この傾向は、多くの活動分野で確認されている。エネルギー転換は建設業界に大きな制約(環境基準、行政手続きなど)をもたらしているが、その一方で、特定された機会は豊富であり、この分野のプレーヤーに新たな成長源を提供している:
- 環境管理の観点から建設現場をクリーンにする;
- 建設・改修プロジェクトにおける生物多様性の保全
- カーボンフットプリントを削減する材料の使用;
- この分野の専門家の福利厚生を考慮すること。
「市場は好循環に入ることができる。しかし、基準を遵守するだけでは十分ではない。今日の建設業界は、環境面に関して大きな期待を寄せる顧客に助言する役割を担っている。これからは、CSRへの影響を考えずに建設することはできません」とローランド・ポールは分析する。