2022.03.11
経済関連出版
ロシア・ウクライナ紛争の経済的影響: 今後の景気停滞

2月24日のロシア・ウクライナ紛争の激化とロシアによるロシア軍の侵攻は、金融市場の混乱を引き起こし、新型コロナウィルスの感染拡大から2年後の世界経済の回復に関する不確実性を劇的に増大させた。ロシアは世界第3位の石油生産国であり、第2位の天然ガス生産国もあり、世界の鉄鋼、ニッケル、アルミニウム生産国の上位5位に入っていることから、エネルギー供給量と金属輸送量の大幅な減少は、これらの製品の世界的な価格高騰につながる可能性が非常に高い。このため、侵攻が始まったその日、世界の金融市場は急落し、石油、天然ガス、金属、食料品 (特に穀物) の価格は急騰した。コモディティ価格の高騰は、コファスが既に発表した経済回復を阻害する可能性のあるリスクの一つであったが、ロシアとウクライナの紛争の激化は、コモディティ価格がより長期にわたって上昇し続ける可能性を高めるだろう。その結果、基本的なニーズだけでなく、長期的な高インフレの脅威が強まり、先進国と新興国の両方で社会不安のリスクが高まる。自動車、運輸、化学などの産業、さらに一般的には、上記原材料を投入材として
使用するすべての部門は、特に影響があると考えられる。