2013年度業績

好調な営業活動と損害率の改善
- 力強い成長の勢い:新規契約額は29%増加。
- 契約維持率も上昇:2ポイントアップの88%、価格は安定。
- 特にユーロ圏での厳しい経済情勢にもかかわらず、保険料収入は11億2900万ユーロ
(マイナス0.9%1)で安定。第4四半期には6.3%1の増大。
- 効果的なリスクマネジメント:損害率はさらに改善し、0.4ポイント低下の51.1%、第4四半期には45.7%に。
- コストは減少2:当該年度中に1%減少し、5億5900万ユーロに。
- 純利益(グループシェア)は1億2700万ユーロで、2.7%の増大。
- 強い財務構造(連結自己資本は18億ユーロ)。
- 格付け機関各社による財務健全度格付(IFSけ3):AA-(フィッチ)、A2(ムーディーズ)、いずれも見通しは「安定的」(ステーブル)
ジャン=マルク・ピリュCEOのコメント「コファスは2013年に良好な業績を達成しました。依然として非常に脆弱な経済環境のもとで堅実な業績をあげられたことは、弊社のリスクマネジメントの質の高さを強調しております。またこの業績は、過去3年間にわたる弊社の力強い事業管理・財務管理が成功したことを示すものです。
商業成長の勢いは強く、新規契約額は2013年に29%増加しており、本年度にとってポジティブな要因となっております。これまで以上に弊社の戦略の柱となっているのが成長であり、これを推進するのはイノベーションと、世界中で収益性の高い成長機会をつかむことを狙った多チャネルディストリビューションのアプローチです。
堅実な事業・財務プロフィールのもとで、当グループは、市場の状態条件次第ですが、今年上半期に株式上場の申請を行うことに自信と強い意気込みを持って取り組んでおります」
1. 12月31日時点での主要な業績数値
2.連結収益は回復、商業活動も上向き
- 2013年度の新規契約額は順調に(29%)増加し、1億5700万ユーロとなった。ちなみに2012年は、2011年に決定された厳格なリスクマネジメント行動を優先したため、13%の減少であった。
契約維持率は2ポイント改善して88%であり、クライアントのコファスに対するロイヤリティの高さを強調している。価格は2年間下落が続いた後、安定している。
グローバルな経済環境は厳しく、クライアントによる取引量にも影響が出ているものの、コファスは2013年、経過保険料の水準を維持している(連結範囲・為替変動補正後ベースでマイナス0.9%)。連結収益はわずかに減少した(連結範囲・為替変動補正後ベースでマイナス1.6%)。
2013年、すべての地域で商業活動の回復が感じられたが、経過保険料への影響は、年度中のやや早い時期に生じていた。こうして第4四半期には、連結範囲・為替変動補正後ベースによる成長率が、前年同期比でプラス6.3%1となった。
3. 経済環境にもかかわらず高い収益性
2013年、コファスは2011年半ばに開始したリスク監視政策の実施を続けた。こうして、経済環境は引き続き脆弱であるにもかかわらず、保険金請求フローの報告は5.1%減少した。
これと平行して、コファスはプロセスの合理化によりコストベースを削減した。
こうして、コファスは2013年に次のような数字を計上した。
- 2013年の粗損害率をさらに0.4%低下させ、51.1%とした(2013年第4四半期には45.7%)。
- 移転費用を除き、コストを1%削減した。
- 粗混合率2は81.5%(プラス0.6ポイント)とほぼ横ばいであった。
- 純混合率2は82.5%8であり、これは主要リスク及び政治リスクに対する保護改善を実施したためである。
この一年、グループの金融資産管理は統合・集約化され、資産の再配分につながり、2800万ユーロのキャピタルゲインを生んだ。結果として、純投資利益は83%増の6800万ユーロとなった。
全体としては、移転費用計上前で、2013年の営業利益(移転費用を除く)は、2億500万ユーロであり、2012年比で4.3%増となった。連結純利益は2.7%増の1億2700万ユーロである。
4. 強く安定した財務ポジション
グループの自己資本が1.0%増の17億8000万ユーロ(グループシェア)となったのは、純利益1億2700万ユーロ、中間配当(6500万ユーロ)を考慮した減少、通貨換算準備金(2900万ユーロ)による減少、金利上昇に伴う弊社ポートフォリオの再評価による悪影響を加味したものである。
弊社の財務ポジションは、2013年末の時点で純債務比率が1%以下と依然として力強いものであり、コファスとして資本構造を最適化するソリューションの検討を視野に入れることが可能となっている。
コファスに対するムーディーズ(A2、見通しは「安定的」)、フィッチ(AA-、見通しは「安定的」)による格付け9は、それぞれ2013年12月、11月に確認された。
5. 2014年に向けた戦略の主要な柱
ユーロ圏の景気回復、合衆国での成長の加速、新興市場諸国におけるダイナミックな成長の維持に基づいて、2013年の世界経済の成長率はやや上向くものとコファスは予想している(2013年の2.5%から3.1%に上昇)。
効率的な営業組織としっかりした財務構造のおかげで、コファスはその努力をイノベーションに集中し、収益性の高い成長を生み出すべく、世界中にオファーを展開している。
2014年、コファスの成長戦略の主要な柱は次のとおりである。
- 2012年に導入した新製品の拡大を含めたイノベーション(たとえば「トップライナー」は2013年に保険料収入に0.8%の成長をもたらした)及び新たなオファーの導入(特に中小企業向け)。これらは、変わり続けるクライアントのニーズに対応し、グローバル規模での信用保険の普及を拡大するためである。
- 多チャネルディストリビューションネットワークの展開(既存チャネルの強化及び新たな提携を通じて)。営業部隊の組織の強化でこれを支える。
- 新たな国への事業拡大。コロンビアへのコファス進出をモデルとする(2014年初めに事業認可を取得した)。コファスでは、5年以内に新たに10カ国に進出し、新たに7カ国で事業認可を取得することを狙っている。
- 厳格なリスクマネジメント政策を維持するとともに、リスクに伴うコストを最適化する。
この戦略を、企業の成長に寄り添い、その商取引の安全を確保し、世界中のコファス社員のノウハウと専門能力を活用しながら、コファスは継続的に推進していく。
[1] 連結範囲・為替変動調整後。
[2] ボワ・コローブの新本社への移転(パリ拠点の整理)費用を除く(830万ユーロ)。
[3] 保険会社財務格付け。
[4] 既存契約ベースでの変動は、範囲・為替変動の調整後で計算されている。
[5] 保険料は現在、手数料抜きで計算されている。これに応じて、2012年及び2013年の収益及び各比率を再計算している。
[6] 金融資産管理の変更の結果得られたキャピタルゲイン2800万ユーロを含む。
[7] 2012年で撤退した事業からの利益及び2013年の移転費用を除く。
[8] 2012年、当グループは前年に支払われた再保険手数料についてプラスの調整を行った。
[9] IFS(保険会社財務格付け)。