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2018.01.31
カントリーリスク&経済レポート

カントリーリスクコンファレンス 2018年:好転は続くも企業のリスクは増大

Coface Country risk conference 2018 in Paris

 カントリーリスクおよびセクター別リスクに関する年次会議で、コファスは、2018年の主要な世界経済の動向について、見解を示した。

 

2018年、世界の成長は急伸

 

保護主義の脅威で始まり、数々の選挙や政治危機による中断をはさんだ2017年だったが、経済上、嬉しい驚きがあった。2016年は25カ国が不況で年を終えたが、昨年、不況で年を終えた国は13カ国のみだった。世界貿易は大きな成長(コファスの見通しでは、2016年の1.5%の成長に続き、2017年は4.4%の成長)を見せた。保護主義に伴うリスクは目に見える形では現れなかった。世界中で保護主義的措置の件数は、米国で増えたものの、2016年の374件から2017年は283件となった。米国、欧州、いくつかの新興国で、商品価格が徐々に上がったことに支えられて、業績が予想を上回った。このため、ブラジル(B)およびエジプト(B)の国別評価が引き上げられた。

 

貿易が伸びた国の中で、国別評価が高くなった国は、オランダ(A1)、韓国(A2)、台湾(A2)、シンガポール(A2)、香港(A2)等である。ギリシャは、消費者マインドや企業の景況感が回復し、C(高リスク)からB(やや高リスク)になった。

 

政治的リスクはまだ高いが、コファスは、ロシアの持ち直しと欧州の回復に続いて成長を見せているウクライナ(現在C)、モルドバ(C)、ジョージア(B)の評価を引き上げた。カザフスタン(B)は、石油増産と中国の「一帯一路」構想に関わる公共投資の増加の恩恵に浴している。

 

2018年、世界の成長はピークに達する可能性がある(コファスの見通しでは3.2%の成長)。新興国では、回復の勢いが増し(コファスによると4.6%の伸び)、しかも景気回復がより多くの国で同時に起こることが期待される。先進国では、債務超過の減少が続くが、多くの国で危機前の水準に戻っているため、減少のペースは落ち始めている(2017年は6%の減少だが、2018年は1.8%の減少に留まると予想される)。英国は政情不安が長引き、債務超過は増えるだろう(コファスによると10%の増加)。

 

2018年の3つの主要リスク

 

この世界的な景気好転にもリスクはある。コファスは3つの主要リスクを警告する:

 

 

  1. 1. 先進国における供給制限の高まり

 

2018年後半から、景気加熱の問題が特に先進国の企業に影響を与えるだろう。ドイツ、米国、中欧における失業率の低さは、歴史的に、企業が生産能力の上限に近付いていることを示す。フランス企業も、この供給に関わる問題に直面している。失業率は高いものの労働力は不足しており、これが企業の成長を制限しかねない。

 

  1. 2. 中国に残る銀行のリスク

 

公共投資によって2016年、2017年は一時的に隠れていたが、中国経済の構造的な弱さが再び表面化しつつある。鉄鋼業の過剰生産能力、銀行融資の形の企業債務の急増、シャドーバンキングである。銀行、特に中小規模の銀行で、リスクが非常に高まっている。

 

  1. 3. 選挙が続く中で目が離せない政治的リスク

 

2018年は政治的リスクが再び高まる可能性が払拭できない。選挙が続く年を迎えて、新興国ではまだ社会に不満が渦巻いており、コファスの社会不安リスク指数は、イラン(71%)、レバノン(65%)、ロシア(64%)、アルジェリア・ブラジル・メキシコ(各61%)で高い。中東では、原油価格の乱高下でこのリスクがさらに高まる。サウジアラビアも社会不安リスクが高く(65%)、コファスは同国の国別評価をCに引き下げた。

 

英国の自動車産業を除き、いくつかのセクターで再び持ち直しの動き

 

企業が、世界のリスクについて、さらに深く詳細に理解できるよう、コファスは、世界のGDPの約85%に相当する24カ国の13セクターにおける信用リスクを評価する。

 

2018年は、18セクターで評価の変更があったが、うち15セクターについてはプラスの変更である。冶金セクターは、金属価格が回復したことで最も好調である。リスクは、イタリア、インド、トルコでは「超高リスク」ではなく「高リスク」、オランダでは「中程度のリスク」と判断される。エネルギー・セクターは、生産増と価格上昇で、カナダ(現在「高リスク」)、米国(「中程度のリスク」)で改善している。フランスでは、建設セクターの評価が9カ月で二度目の変更によって「低リスク」になった。

 

英国の自動車産業は、他の西欧諸国と歩調が合っていない。まず、難しいEUからの離脱リスクの負の兆候、つまり世帯や投資家のマインドが下がったことによる投資、生産、売上げの落ち込みで、同セクターは「高リスク」と評価されることになった。

 

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コファスのカントリーリスク評価(160カ国)は、8段階評価であり、以下の順にリスクが高まっていく。A1(非常に低いリスク)、A2(低いリスク)、A3(かなり容認できるリスク)、A4(容認できるリスク)、B(相当のリスク)、C(高いリスク)、D(非常に高いリスク)、E(きわめて高いリスク)

コファスのセクターリスク評価(世界のGDPの約85%に相当する6地域24カ国の13セクターを対象とする)は、「低いリスク」「中程度のリスク」「高いリスク」「非常に高いリスク」の4段階で順位付けをしている。

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