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2014.01.21
カントリーリスク&経済レポート

カントリーリスク・コンファレンス2014: 2014年は、先進経済諸国では好ましいリスク傾向。しかし、主要新興国...

カントリーリスク・コンファレンス2014

金融危機後の先進国と新興国間の再調整を経て、2014年の世界のカントリーリスクはより古典的なモデルに沿った変化に向かっている。先進国では、アメリカのかなり大幅な成長(2014年には+2.4%の見込み)、ユーロ圏の景気回復の始まり(+0.9%)、そして日本の堅調な成長(+1.4%)に牽引され、リスクが安定しつつある。新興国については、成長率の上昇はわずかにとどまり(+4.7%)、引き続き2000年~2011年の平均を下回る見込みである。

 

 

先進国:リスクが改善または安定

 

 先進経済諸国における景気回復では、国家間の格差が目立った。米国の業況(2013年10月以降、A2評価のポジティブ・ウォッチ)は、大幅に改善された。「アメリカの民間企業(Corporate America)」は経済をしっかりと支えており、自己金融比率の高さ、記録的な黒字幅、低い負債額、強力な投資など、多くの強みを備えている。明確な予算政策および金融政策と家計需要がこの前向きな傾向を後押しした。

 

 欧州では、コファスはドイツオーストリア(二ヶ国とも2014年に+1.7%の成長見込み)についてリスクの改善を認めており、この二ヶ国にはA2評価のポジティブ・ウォッチを付した。ドイツの経済活動は世界の貿易動向の予測不能な変化に対して非常に脆弱だが、今は家計消費が経済を支えている。企業の破産は件数、負債額ともに減少している(昨年は、件数が9.1%減、負債額[1]が6.3%減)。この経済活動の好転がオーストリアにも良い影響を与え、失業率と破産件数が減少している。

 

 アイルランドは、改革と経費削減に成功した欧州諸国の中でも群を抜いている。2014年には+1.7%の成長が予想されており、輸出の拡大(アメリカとイギリスの成長によるもの)、小売の増加、企業と家計の景況感の持ち直しが見込まれる。過去一年の大きな課題だった雇用市場が改善してきており、不動産価格が安定の兆しを見せ始めた。これらの成功に鑑み、コファスはアイルランドをフランスおよびイギリスと同じA3評価に格上げした。

 

 その他のユーロ圏に対する評価は、より複雑になっている。少なくとも、リスクの増大は止まったと言える。フランスでは、経費の大幅削減を達成できなかったため、企業はいまだに内需の変化に対して極めて脆弱であり、その内需も過去の平均に比べると精彩を欠いている(2014年は+0.6%の成長見込み)。この脆弱性の結果として、2014年の破産件数は62,000件という高水準にとどまる見込みである。南欧では内需が弱く、事業活動のほとんどが弱小企業によるものであることに加え、イノベーションも欠如しているため、信用リスクの改善が阻まれている。更に、スペインなどでは企業債務のレベルも高い。

 

新興国:主要新興国では供給逼迫、一部のサハラ以南アフリカ諸国で評価を引き上げ

 

 新興国では成長の低迷が定着した。2014年には、BRICs諸国は2000年~2011年の平均に比べ、成長率が2.4ポイント低下する見込みである。コファスでは、これは単なる景気後退によるものではなく、供給の逼迫に関連したものと見ている(家計の需要が高く、現地生産が追い付かなくなっている)。インフラの不足や、問題の多いビジネス環境、優れた技能を持った労働者の不足など、構造的な問題が投資の障害となっている。加えて、現地の供給の落ち込みが輸入を後押ししているため、2014年も引き続き高い赤字が予想される。これにより為替相場が脆弱になり、2014年に大きな選挙を控えているブラジル、インド、トルコ、南アフリカではなおさらその傾向が強くなるだろう。

 

 サハラ以南のアフリカ4カ国では、新たにリスクが増加することはないだろう。治安情勢が不安定だが、コファスはルワンダナイジェリアのD評価とケニアのC評価にポジティブ・ウォッチを付与した。コートジボワールはC評価に格上げした。消費者の利益につながるセクター多様化により、2014年も安定した成長が見込まれる。

 

 コファスのチーフ・エコノミスト、イヴ・ズロトウスキは次のように述べている。「先進国におけるリスクの引き下げは、アメリカとドイツという二つの大国での前向きな傾向によって裏付けされたものだ。両国は、企業の財務の健全性と、しっかりと基礎が支えられた景気回復の恩恵を受けている。欧州のその他の主要国については、不景気が終局を迎え、リスクは当分安定するだろう。しかし、成長率は伸び悩むと予測している。実際に、破産件数を大幅に減らすには、少なくともイタリアでは+0.8%、フランスでは+1.6%、イギリスでは+2.5%の成長が必要となる。しかし、この三ヶ国のいずれの経済においても、2014年の成長率はこれらの水準に達しないと予想されている。新興国では、経常赤字と長期にわたる成長の衰退が企業にのしかかっている。しかし幸いなことに、成長世界ではそうではない。新しい世代の国々、特にサハラ以南アフリカ諸国には、外部からの衝撃に対する耐性がある。」

[1] 破産の負債額は、サプライヤーと銀行に対する負債をもとに測定。

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