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2019.12.18
カントリーリスク&経済レポート

世界の自動車産業と規制強化:非常に厳しい前途

世界の自動車産業と規制強化:非常に厳しい前途

世界的に景気が低迷している中、自動車セクターは、強化され厳しくなった環境規制を含むいくつかの難題に直面している。その結果、自動車販売は2008年の大不況以来のマイナス成長となり、自動車セクターに不透明感が広がっている。

 

収益性の低下

新しい技術と消費者の要求に応えることを迫られ、自動車メーカーは車の設計変更に多額の投資をし、生産コストが増加している。

さらに、グーグルのウェイモ、テスラ、アークフォックス、愛馳などの新規参入で、これまで一定の安定を保ち、あるいは合併、買収、共同投資で集中の傾向さえ見せていた市場に不透明感が増した。

 

世界的な現象

2018年9月、新車種について厳しい認証ルール「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)」が実施されるようになったことでEUは大きな影響を受けた。

この厳格化されたルールは、承認の遅れやディーラーが販売する車の不足を引き起こし、自動車メーカーにとって明らかな障壁となっている。消費者は車の購入を遅らせざるを得ず、新車登録台数に直接的な影響が出た(2018年9月に-23.5%)。

こうした技術的障壁や行政的障壁に加え、2018年初頭からユーロ圏の消費者マインドにマイナスの傾向が見られる。このため、消費者の新車購買意欲が、特に、環境にやさしいエネルギーへの転換を奨励するインセンティブが枯渇するにつれ、薄れている。

米国市場も需要低迷の影響を受けている(2019年10月末までの10か月で-1.1%;スポーツ用多目的車、ピックアップ・トラック、その他の軽トラックの需要は驚くほど安定しているが、特にセダン車等の需要が低迷している)。この傾向は、自動車メーカーの事業活動にも影響を与え続けており、米国内で数か所の工場が閉鎖された。

中国市場も需要の落ち込み(2019年10月に-4%)の影響が深刻である。需要の落ち込みは、一部には、政府が発表する税制上の優遇措置を待つ消費者が様子見をしていることによる。これが米中の貿易摩擦に加えて影響を与えている。

さらに、北京、上海などの大きな都市で、毎年、新車のナンバープレートに厳しい制限を課している。そのため、中国の世帯は、中古車販売に目を向けるようになっている。

 

業界全体の収益構造に影響を与える困難な状況

自動車部品メーカーの成長や収益は、当然、こうした低迷の影響を強く受けている。生産コストの合理化や環境的制約に関係する技術開発が自動車メーカーに課せられていることで供給チェーン全体に影響が波及する。これは特に研究開発費について当てはまる。このため、決定的な技術を市場にもたらす上で必要となるコストを合理化するために、合併や買収が行われることになり、自動車産業の業界地図が一新される可能性がある。

 

 

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