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2017.05.17
カントリーリスク&経済レポート

コファスの調査で、UAEの非石油系民間企業の楽観的な見方が明らかになった

New Coface survey shows optimism among UAE non-oil private companies
  • UAEの企業は慎重ながらも前向きな姿勢を見せている。
  •  輸出企業の43.5%、国内供給企業の42%は利益性が向上すると見ており、それぞれ52.2%、59%は前年より売上げが急増すると見ている。輸出企業の39%はキャッシュフローの改善を予想している。
  • UAEの企業の売掛金残高と未払い請求額は平均で年間売上髙の10%未満である。
  • 取引の信用リスクが意識されるようになり、与信期間は長期化している。
  • 国内供給企業は景気後退や流動性低下の影響を輸出企業ほどには受けていない。

 

与信管理のソリューションおよび信用リスク情報を提供する世界的有数企業、コファスは、同社初となるUAE地域で行った企業間の支払い動向に関する調査の結果を発表した。同調査は11セクターの136社の企業を対象に、支払いに関する動向および経緯を理解することを目的に行われた。

 

調査対象企業は、与信期間が長期化していると回答した。企業は世界貿易の鈍化と流動性低下による販売量の減少に、支払いを遅らせることで対処している。しかし、支払いは長期化しているものの、回答者の多くはUAEおよびGCC(湾岸協力会議)地域の経済見通しについては楽観的である。

 

「調査結果は、経済が持ち直し始め、UAE企業が今年は競争上の優位性を最大化しようと目論む中、ちょうど時宜にかなったものとなった。UAEの多様化した経済は、原油価格下落の影響を和らげる働きをしてきた。2017年に見込まれる着実な成長は主に、非石油系の貿易、個人消費、観光、ドバイエキスポ2020への投資に牽引されるだろう」と、コファス中東諸国担当CEOのMassimo Falcioni氏は言う。

 

「UAE経済の構造は多様化し、国内供給企業は、輸出企業に比べ、景気後退や流動性低下の影響をあまり受けないが、輸出企業は世界貿易回復の弱さの影響をもろに受けている。」と、コファス中東担当エコノミストSeltem Iyigun氏は言う。

 

 

明るい経済の見通し

 

調査によると、UAEおよびGCCの企業の大半が、地域の経済見通しについて楽観的であり、31%はこの6ヶ月で売上げが改善したと回答している。

 

ほとんどの輸出企業が慎重ながらも前向きな見通しを持っており、43.5%が利益性の向上を、52.2%が売上げの増加を、そして39%がキャッシュフローの改善を予想している。国内供給企業も前向きな姿勢を維持しており、調査対象の42%が今後6ヶ月以内に利益性が緩やかにあるいは大幅に向上すると考えている。また、59%(主に、建設、農業食品、小売セクター)が今後6ヶ月以内に売上げが増えると期待している。

 

コファスの分析では、GCC地域が主要な輸出市場(経常売上高が最も高い)であり、MENA地域がこれに続くものと考えられる。GCCの輸出市場は中東において最大の販売量を更新し続けており、今年、同地域の経済はうまく困難に対処していくだろう。MENA地域の調査対象企業のうち、26%がGCCへの輸出を考えており、近接性、文化の類似性、経済統合によって有利となっている。

 

新しい観光名所、法律の改正、改革で2017年は建設セクターが下支えされ、不動産市場に新たな機会が創出されることも期待される。また、調査によって、豊かな国内の富裕層に支えられて小売セクターも機会に恵まれ得ることが示された。しかし、小売セクターは厳しい財務状態のため、まだ下落圧力にさらされている。

 

こうした慎重ながらも前向きな見方に合わせ、43%の企業が今後6ヶ月の間に雇用を増やすと回答している。

 

未払いの請求額について大きなリスクはない

 

UAEの企業は、輸出企業も国内供給企業も、与信期間は平均60日から90日、支払遅延は平均30日から60日であると回答している。輸出企業のうち、支払遅延が平均で最も長いのはエネルギーセクターで、210日を超えている。国内では、建設セクターの与信期間が最も長く、平均で支払期間は97日、支払遅延は93.1日である。

 

回答者は未払いの主な原因として、債権回収プロセスの弱さなど、顧客の財務状態の悪化や経営的不効率性を挙げている。そして、こうした支払遅延は、企業の52%に流動性低下を、44%に金利負担の増加を、42%に所得の喪失をもたらしている。

 

企業の売掛金残高と未払い請求額は平均で年間売上髙の10%未満である。輸出企業の大半が、売掛金残高と未払い請求額は年間売上髙の2%から5%であると回答している。国内供給企業では、回答企業の18%が、売掛金残高と未払い請求額は年間売上髙の2%未満であるとし、20%が年間売上髙の5%から10%、16%が年間売上髙の20%であるとしている。コファスのこれまでの知見では、6ヶ月以上支払が遅れた売掛金残高の80%が支払われないままとなる。

 

 

本調査で明らかになった重要な傾向のひとつは、回答者の52.2%が海外顧客の支払遅延は平均して、国内顧客の支払遅延よりも長いと回答したことだ。これは外国市場の財務状況が厳しいことを示している。

 

企業の支払状況:国内企業も輸出企業も平均の与信期間は60日から90日

 

半数以上の輸出企業が、与信期間についてはUAEが同地域で最も良いと回答し、36.8%の回答企業について与信期間が最も長いのはGCC諸国全般だとしている。

 

輸出企業では、過去6ヶ月の与信期間の回答として最も多かったのが60日(39.1 %)と90日(30.43%)である。回答者のほぼ35%が過去6ヶ月の最長与信期間は120日、26.1%が180日以上(超長期の期限超過額)であったとしている。

 

 

キャプチャ1

 

国内市場に焦点を合わせている回答者の過半数(61%)については、過去6ヶ月の平均与信期間が60日から90日の間でばらついている。国内企業が顧客に与えた最長の与信期間は輸出企業に比べて短く、120日の与信期間を顧客にオファーしたのは27%に過ぎない(輸出企業では35%)。

 

 

キャプチャ2

 

平均の支払遅延は輸出企業よりも国内企業の方が短い。平均の支払遅延が30日未満であるのは国内企業の11%(輸出企業は9%)で、29%が30日から60日(輸出企業は48%)、27%が60日から90日(輸出企業は13%)と回答している。平均の支払遅延が210日を超えるとしたのは調査対象の国内企業のわずか4%(輸出企業は9%)であった。

 

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