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2017.09.29
カントリーリスク&経済レポート

企業の資金調達:債券市場が「スペアタイヤ」的な存在に、、、

企業の資金調達:債券市場が「スペアタイヤ」的な存在に、、、

アジア、中欧、ラテンアメリカの一部の国では、債券市場が「スペアタイヤ」的な存在に

 

  • 2017年はアジア金融危機からの20周年で、新興市場諸国において、資金調達を銀行融資のみに依存するのではなく調達源を多角化する必要があることが露呈された
  • 債券市場がますます「スペアタイヤ」として利用されているように思われるが、企業が国内市場を利用するか国際市場を利用するかによって、その効果には差異が生じている。

新興市場諸国では社債による資金調達が順調に成長

2000年代初頭以来、新興市場諸国の企業債務は一貫して増加しており、2008年のグローバル金融危機以降は大幅に加速した。2008年から2017年にかけては4倍の成長となり、GDPが約25パーセンテージ・ポイント増大したことに対応している。企業債務の点で最も懸念されるのはアジア新興市場諸国で(2016年は対GDP比133%)、主として中国が原因となっている。

依然として、企業の資金調達源として選好されているのは、銀行融資(特に国内銀行からの与信)である。とはいえ、新興市場諸国においては債券市場の発達のほうがより速いペースで進みつつある。企業債務に占める社債の比率は、2008年の14%から2016年には20%まで拡大した。企業・民間個人の別なくグローバル規模でのメリットとしては、こうした資金調達源の多角化が、資本コストの引き下げ、中小企業に対する融資余力の増大、そして最後に、投資の促進をもたらしている点である。

 

きわめて激しい変動が見られる時期においては、債券市場が企業にとって何らかの安心材料を提供してくれるわけではない

2008~2009年の危機の際に新興市場諸国で見られたような銀行与信縮小の時期においては、社債による資金調達が企業にある程度の余裕を与える可能性がある。コファスのエコノミストらは、18ヶ国の非金融セクターについて、銀行信用縮小の時期における債券市場の成長の分析に基づき、新興市場諸国を3つのグループに分類した。

  • 第一グループ:タイ、インドネシア、ポーランド、チェコ共和国、ハンガリー、アルゼンチン。国内債券市場が企業にとって「スペアタイヤ」としての役割を果たしている。債券市場の成長は、銀行による融資が減少したときにもマイナスにならなかった。債券発行の成長は加速しており、国内市場における債務残高においては社債の比率が半分を超えている(チェコ共和国では60%以上、タイに関しては86%)
  • 第二グループ:チリ、コロンビア、メキシコ、トルコ。銀行からの資金供給レベルの低下が、活気ある国際市場における債券発行によって補われた。第一グループとは異なり、「スペアタイヤ」として利用されているのは、何よりもまず、既知のリスクがあるにもかかわらず(外国通貨建てによる債券発行の場合は為替リスクが増大する)、国際市場で発行される債券である。
  • 第三グループ:南アフリカ、ブラジル、マレーシア、ロシア。銀行融資に対する代替手段が何もない。これらの主要新興市場諸国においては、原材料価格の下落が企業活動の縮小につながり、企業の社債発行による借入は景気循環に従う動きを維持しており、投資家による債券需要も低下している。比較的大規模な流動性市場が存在するとはいえ、経済的なショックが特に激烈である場合は、債券市場は何の助けにもならない。

 

最後に、中国及びインドでは近年、信用の縮小はまったく記録されていない。したがって、上記のような「スペアタイヤ」効果を分析することはできなかった。

 

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