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2018.09.28
カントリーリスク&経済レポート

中欧・東欧企業倒産の概況 「よき時代」の終焉

Central & Eastern European insolvencies:  The good times are over

 

域内の経済成長加速にもかかわらず、企業倒産は2017年中に6.7%増加

•ポーランド、ハンガリー、そして特にクロアチアで企業倒産が顕著に増加。一方でスロバキア、チェコ共和国では減少を記録。

•中欧・東欧(CEE)企業が2008年以来、過去最高のペースで成長していたことを考えると、その流動性は驚異的に悪化。

•域内の現在の景気循環の終焉を示唆。

•企業倒産は今後も増加が続く:コファスの予測では2018年は10.4%増、2019年は15.5%増。

 

 

中欧・東欧(CEE)地域では近年、経済活動の改善が見られた。特に顕著だったのは2017年であり、域内諸国の平均GDP成長率は4.5%に急伸し、2008年以来最高となった。家計消費と、設備投資の回復による生産量の増大が、成長に大きく貢献した。しかしその一方で、2017年に見られた良好な事業環境は、企業の流動性状況の改善を牽引するには不十分だった。

 

2017年には企業倒産の総数が6.4%増大した。これは、2015年の14%減少、2016年の6%減少という近年見られたトレンドが逆転したことを意味している。もう一つの変化は、2017年には、より多くの国が企業倒産増加の影響を受けたという事実である。この年、企業倒産件数の増加が報告された国は9ヶ国にのぼったが(クロアチア、エストニア、ハンガリー、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、ロシア、セルビア、スロベニア)、減少を記録した国はわずか5ヶ国だった(ブルガリア、チェコ共和国、ラトビア、スロバキア、ウクライナ)。

 

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出展:コファス

 

 

域内の内訳を見ると、27.1%の減少を見たスロバキア、26%減少のチェコ共和国から、2.4%のエストニア、2.5%のルーマニアといった微増の国、40.1%と急増したクロアチアに至るまで、その動向は多岐にわたっていることが分かる。場合によっては企業倒産をもたらした企業の流動性悪化については、各国に共通するいくつかの理由が見られる。コファスの中欧・東欧地域担当エコノミストGrzegorz Sielewiczは、「高い設備稼働率と堅調な需要により、企業は生産能力の拡大に走った」と説明する。「これに加えて、好景気の時期を迎えたことで、多くのセクターで競争の激化が見られたにもかかわらず、新規事業設立のモチベーションが生まれた。増収となった企業も数多く見られたが、それに比べると増益の例は少なかった。生産者価格指数の加速によって確認できるように、賃金の上昇及び原材料費の高騰を含めたコスト上昇により利益は圧迫された。」

 

さらに、人手不足の補充が困難になったことが、CEE地域の企業にとっては事業活動及び拡大の可能性を妨げる大きな制約となった。ユーロスタット(欧州統計局)の企業調査によれば、製品・サービスに対する需要の不確実さよりも、こうした障壁を懸念点として報告する企業が増加した。したがって、景気の拡大は、CEE地域の企業セクターにおける流動性に影響を与えた唯一の要因ではないと結論づけることができる。

 

コファスでは、2018年及び2019年に関して、域内の企業倒産件数の増大が続くと予想している。これは中欧・東欧地域における景気循環が終りを迎えることを裏付けている。2018年には、破産手続の増加を記録する国が増え、企業倒産の平均件数は10.4%増大するだろう。ポーランドでは、企業倒産・再生手続の件数が過去最高の20.2%増大すると予想される。一方、セルビア及びスロバキアでは、企業倒産の減少が見られるだろう。2019年には、経済成長の鈍化が要因となって、CEE地域における平均企業倒産件数は15.5%増大すると見られる。

 

  

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