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2019.03.14
カントリーリスク&経済レポート

2019年 中国企業支払い動向の調査結果:成長減速に伴い支払い遅延は長期化

2019年 中国企業支払い動向の調査結果:成長減速に伴い支払い遅延は長期化

2018年は中国にとって比較的厳しい年になった。GDP成長率は6.6%に減速し、2019年はさらに後退が予想されている(コファスの予測では6.2%)。結果として、コファスの調査に回答した中国企業1500社のうち、2019年に経済が好転しないと考えている企業の比率は59%に達した。これは2003年以来、最悪の数字である。支払い遅延をめぐる状況も悪化した。中国企業の62%は2018年中に支払い遅延を経験しており、回答企業の40%が支払い遅延の増加を報告している。これは2017年の29%より大幅に高い比率である。

 

中国企業の59%「2019年に経済は好転しない」 2003年以来、最悪の数字に

中国経済は2018年、かなりの逆風に直面した。経済成長の減速は、中国企業に影響を及ぼした。たとえば、社債のデフォルト金額は4倍に増加して160億米ドルに達した。また中華人民共和国最高裁判所にまで持ち込まれた企業倒産件数は6646件に急増した。

 

これらの圧力は、2018年上半期に進められたレバレッジ解消の努力と、それによる流動性条件の逼迫という背景のもとで理解されるべきである。これと同じタイミングで、米中間の貿易摩擦がエスカレートし、消費マインドを悪化させ、ひいては国内消費の後退をもたらした。こうした悪条件を反映して、回答企業の過半数(前年の33%に対し、59%)は、2019年に成長が回復する可能性は小さいと考えている。これは、2003年にコファスが中国企業支払い調査を開始して以来、初の事態である。

 

中国企業は、事業水準を維持するため、支払い条件の長期化という手段に頼っている。平均支払い期間は、2017年の76日間から2018年には86日間に延びた。これは2015年に始まったトレンドに沿ったものであり、支払い期間が最も長いのは自動車セクター及び運輸セクター、次いで建設、エネルギーとなっている。

 

企業の支払い動向は悪化:リスクが最も高いのは建設、自動車、ICT

2018年には、支払い遅延の状況もやはり悪化した。中国企業の62%は2018年中に支払い遅延を経験しており、回答企業の40%が支払い遅延の増加を報告している。これは2017年の29%より大幅に高い比率である。さらに懸念されることに、年間売上高の2%を超える超長期(180日以上)の支払い遅延を経験した回答企業の比率は、2017年の47%から、2018年には55%に上昇した。コファスの経験によれば、こうした超長期の支払い遅延となった売掛債権の約80%はまったく支払われない。こうした超長期の売掛債権が企業の年間総売上高の2%を超えるようになると、企業のキャッシュフローが脅かされる可能性がある。

 

さらに、分布のうち最もハイリスクの部分を見ると、年間売上高の10%を超える超長期の支払い遅延を経験した回答企業のなかで最大の部分を占めるのは、建設セクター(28%)、次いで自動車(27%)、ICT(25%)となっている。最も比率が低いのは製薬セクター(7%)、次いで農産食品セクター(12%)となっている。事態をさらに悪化させている点として、回答企業の約60%は、支払いに関して現金の代わりに銀行引受手形及び/又は商業引受手形の使用を認めている。これらはキャッシュフロー面での隠れたリスクとなっており、2019年に経済成長が引き続き減速するなかで問題化していく可能性がある。

 

コファスのアジア太平洋地域担当エコノミストのCarlos Casanovaは、「活発な成長の時期に続いて、構造的に不可避の逆風がついに中国経済を捉えたように思われる」と説明する。「中国企業1500社を対象とするコファスの調査結果は、流動性の逼迫と競争激化により利益率が圧迫され、支払い動向が悪化したことを裏付けている。経済成長がさらに減速するなかで、キャッシュフローに苦しみ債務返済のストレスを抱える企業の比率が大きいセクターでは、リスクが高まるだろう」

 

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